アパレル側が店頭の在庫状況や売れ行きに合わせ、次に供給すべき最適商品を提案 することを「納品提案型」と呼びます。

アパレル側からの納品提案データが単品（ＪＡＮ）レベルで送信され、小売側ではその内容の承認を行い（発注承認を出す場合もある）納品を受け入れます。
またこのパターンでは、現行の注伝方式のダラー管理型受発注への対応も可能です。 つまり、アパレル側からの納品提案データはあくまで単品（ＪＡＮ）レベルですが、小売側の提案検討段階では、単品を合計したダラー管理による発注承認も可能となります。

【商談】

1. 商品企画・サンプル（一点見本）作成
2. 展示会・内見会にて商品のコンセプト、月別展開計画などを説明
3. 同時に、本生産用の商品について品番、サイズ、カラ－別にＪＡＮコ－ドをＥＤＰ付番する
4. 得意先との商談で、商品の選定、納入掛率、取扱い数量、展開時期などを決定する
5. 商談結果をもとに各商品の生産手配をする
6. 商談をもとに商品の小売価格、納入率、納品場所などをＥＤＰ登録し、小売側へ送信する
7. 小売側は、受取った商品マスター情報（カタログ：商品内容、取引条件内容）をとに、自社用の商品管理マスターの作成、及びＰＯＳレジ用のＰＬＵ用マスターの作成を行なう
8. アパレル側で商品の入荷が始まる
9. アパレル側は、ＪＡＮコードごとの納品提案データを作成し、小売側へ送信する

【出荷】
10. 小売側は、アパレル側より送信された納品提案データ（発注提案）をもとに、注文データまたは注文伝票を作成し、内容確認を行なう。内容訂正がある場合は、11. それら内容をアパレル側へ送信
11. アパレル側は、納品提案が受注にかわった事を受け、商品のピッキング作業を行なう
12. 出荷時、梱包別（ケース別）の入庫予定（出荷案内）データを送信する。ケースにはＳＣＭラベルを貼る
13. 小売側の荷受検品は、事前に受信した入庫予定（出荷案内）データとＳＣＭラベルのスキャンにより荷受を行なう
14. 受領（検品結果：ＳＣＭスキャンデータ）をアパレル側へ送信する
15. 同時に、小売側の仕入計上（買掛金）を自動処理する
16. アパレル側は、受信した受領（検品結果）データより売掛計上（売掛金）を自動処理する

【店頭売上・在庫】
17. 小売側は、店頭のＰＯＳレジデータをＪＡＮコ－ド単位にタイムリーにアパレルへ送信
18. 小売側は、店頭の商品移動（ディスプレー用、外商渡しなど）のデータをアパレルへ送信する
19. 店頭の商品在庫の棚卸状況をタイムリーにアパレル側へ送信する
20. アパレル側では、店頭の単品別販売・在庫動向をＥＤＰ管理する
21. 小売・アパレル間で商品の販売情報を共有し、追加生産、追加発注などへ連携する

【返品】
22. 小売側は、アパレルへの返品商品について、ＪＡＮコードごとの返品明細データを作成し送信する（ケースには、返品ＳＣＭラベルを貼る
23. アパレル側は、事前に受信した返品明細とＳＣＭラベルスキャンにより返品受領を行なう
24. 返品受領（検品結果）を小売側へ送信する
25. 同時に、アパレルは返品計上（売掛金）を自動処理する
26. 小売側は、受信した返品受領（検品結果）より返品計上（買掛金）を自動処理する

【請求・支払】
27. アパレル側より、請求データを送信する
28. 小売側は、請求データと買掛データの照合処理を行なう
29. 小売側は、支払案内データを送信する
30. アパレル側は、支払明細データと売掛データの照合処理を行なう

「納品提案型」におけるＥＤＩメッセージの概念図