レポート一覧にもどる

2019.02.22

(団体課題別人材力支援事業)
『好事例発表会と働き方改革セミナー』
~2018年度各社の取り組みと今後の働き方を見つめる~
開催レポート

SHARE THIS ARTICLE

  • mail
  • facebook
  • twitter
  • google+
  • pintarest
  • link

2019年2月22日、一般社団法人 日本アパレル・ファッション産業協会人材育成委員会では、2018年度に実施した「団体課題別人材力支援事業」の総まとめとして「好事例発表会と働き方改革セミナー」を開催した。

今回のセミナーでは、本事業に参画した企業のなかから、積極的な改善に取り組み成果を上げた2社を選定し、担当者にスピーチしていただいた。セミナー後半は、あしば社労士事務所の片岡正美氏をお招きし、「働き方改革」が目指すゴールや社内施行にあたっての取り組み方などについてお話を伺った。

 

 

 

 

面接力を培い、採用増へつなげる

 

今回好事例発表の1社目となったのは、株式会社ナノ・ユニバースだ。当日は、経営企画本部管理部長の江口航氏にご登壇いただいた。

もともと同社では、社員教育のためのプログラムが無く、社員研修は現場でのOJTを主としていた。また、各店舗の採用において面接官の面接スキルにばらつきがあり、会社として標準化した面接手法を取り入れることを急務としていた。

 

今回同社が実施したのは、①面接トレーニングのワークショップ実施 ②「面接報告シート」の見直し ③本事業内で行われた複数回の研修にて学んだ内容を活かし、自社向けの研修制度の構築を開始することである。

まず、面接トレーニングおよび面接報告シートの見直しをはかったことで、以前と比べ面接がスムーズになり、採用数の増加につながる結果となった。

また現在、本事業の研修をふまえ、来年度の研修計画を立案している段階である。

 

 

江口氏は、「今回の取り組みで、採用に至るまでのプロセスが1.5日分短縮しました。面接の評価項目を見直したことで迅速な選考が可能になり、面接の途中離脱者も減少し採用につながりました。採用過程が紙の記録として手元に残るようになったのも大きな成果でした」と振り返った。

 

 

 

 

社員を多面的に評価できる制度へ改善

 

次に登壇いただいたのは、株式会社ポンテヴェキオ ホッタのサポート部統括グループ グループマネジャーである石原祥子氏だ。同社では、会社の理念を反映した人事評価制度の見直しを検討していた。

今回同社では、1人でも多くの社員に意見を聞くべくヒアリングを広く行った。その上で、

 

①各職務の特徴や各職位に合わせて、求める人物像と行動をかけ合わせた評価基準を作成

②採用活動を活発化するため、ハローワーク求人票の見直し実施など

を実行に移していった。

 

 

 

 

なかでも評価基準を作成する過程で、各ポジションにおける社員の役割やスキル、行動を明確にし、整理することに成功した。また、ハローワーク求人票の見直しにあたり、同社マーケティング部の協力を得てブランドの特色をより色濃く打ち出す表現を用いた。その結果、新卒の応募件数が大きく伸びる結果となった。

 

今回社内で指揮を執った石原氏は、「制度とは“ルール作りが2割、運用が8割”と言われるほど、実際の仕組みを動かしていくことの方が重要になってきます。今後も社員ひとりひとりの声を丁寧に聞きながら、スムーズな運用を目指して力を入れていければ」と話してくれた。

 

 

 

 

「働き方改革」を知る

 

セミナー後半は、特定社会保険労務士でもあり産業カウンセラーでもある、片岡正美氏の講演が続いた。「働き方改革実行計画」の9つのテーマについて解説し、どんな項目が改善対象に上がっているのか、会社としてどのような策を講じていけばいいのかなどについて、人手不足の現状と女性の継続就業状況、そして長時間労働の実態なども交えてお話いただいた。

 

特に、会社として従業員の働き方をどのように見直して行けばいいのかについての話題は興味深かった。人事・労務にまつわる様々な制度を紹介しながら、最終的には生産性を高めるためにイノベーションを生むことの大切さを説いた。「ダイバーシティ(多様性)」「インクルージョン」などのキーワードも飛び出し、相手を尊重し合う関係や信頼感を育てるため、コミュニケーションスキルの向上やハラスメント防止への真剣な取り組みまでも視野に入れていくべきだとの結論で締めくくられた。

 

 

 

 

セミナーを終えて

 

当日セミナー参加者たちは、各社のプレゼンテーション資料を熱心に眺めながら、それぞれの説明に聞き入っていた。最後に用意された交流会では、参加者同士が名刺交換をし、業界でのつながりを築く良い機会にもなったようだ。

 

およそ1年間かけて進められてきた、今回の「団体課題別人材力支援事業」。50回以上開催された各種セミナーへの参加人数は、延べ1,150名にものぼり、担当コンサルタントからの直接支援を受けた企業は、最終的に51社になった。

 

この期間、多くの企業担当者が自社の抱える課題と真剣に向き合い、よりよい環境作りのために奔走してきた。今回目覚ましい成果を上げられた企業はもちろんのこと、目に見えての成果が得られなかった企業にとっても、本事業で得た数々の知識や体験は、今後自社が飛躍していくための大きな糧となっていくに違いない。

 

 

 

 

<人材育成委員会担当>

一般社団法人 日本アパレル・ファッション産業協会 事務局:川名

 

<人材育成委員会担当>

アパレル・ファッションコンソーシアム

一般社団法人 日本アパレル・ファッション産業協会 事務局:川田・川名

アデコ株式会社 担当:町田

 

※本事業は(公財)東京しごと財団より委託を受け、アパレル・ファッションコンソーシアムが運営しています。

SHARE THIS ARTICLE

  • mail
  • facebook
  • twitter
  • google+
  • pintarest
  • link