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2018.10.24

育成・定着支援
(団体課題別人材力支援事業)
『職場マネジメントセミナー(応用コース)4 生産性向上に直結するファシリテーションスキル』
~組織内の無駄をなくすコミュニケーション技術とは~
開催レポート

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2018年10月24日、一般社団法人 日本アパレル・ファッション産業協会人材育成委員会では、「職場マネジメントセミナー(応用コース)4生産性向上に直結するファシリテーションスキル」を開催した。

今回のセミナーでは、企業のブランドコンサルティングを専門にする傍ら、社内の人材育成事業にも精通している株式会社 博報堂コンサルティングの楠本和矢氏を講師にお迎えし、ファシリテーションにおける重要な役割や、対話や会議を進めていく上での具体的な技法などについて興味深いお話を伺った。

 

 

 

 

どうしてファシリテーションが重要なのか

 

企業にとって“生産性”を上げることは、事業を続けていく上でとても重要なキーワードである。「生産性向上=短い労働時間内で仕事の質を上げる」という図式をつい想像しがちだが、実際現場にいる従業員たちにしてみれば、日々の業務をどのように改善していけばいいのか、途方に暮れることも多いだろう。

そんななか注目されるのが、ファシリテーションだ。これは議論の場で参加者に的確な切り口を与え、引き出した意見やアイデアを整理することで、議論の合意形成を目指すスキルを表す。

 

今回のセミナーでは、「ファシリテーションについて、正しく概念を理解すること」「ファシリテーションの具体的な技法を演習で会得すること」、そして「総合的にファシリテーションを進めるスキルを得ること」の3点を狙いとした。

当日50名以上集まった参加者の中には、「沢山の“切り口”を持つことで、会議の進行ができるようになりたい」「会議の進行をする機会がある。会議の進め方や考え方、方法論を学びたい」など、特に会議の進行にファシリテーションの技法を活かしたいという参加者が多く、講義内容に高い関心を寄せているようだった。

 

 

 

 

 

パワーファシリテーターに必要な要素とは

 

社内のさまざまなシーンで利用できるというファシリテーションだが、このスキルを取り入れることで、具体的にはどのような成果が望めるのだろうか?楠本氏によると、会議の時間効率が良くなり、必要な情報をスピーディに引き出せるとのこと。また、決めごとの合意形成がスムーズになるなどの点を挙げた。そのためにファシリテーターとなる人物は、単なる司会役にとどまらず、メンバーの意見と知識を吸い出し、メンバーの合意を促すような強いリーダーシップが必要だという。こうしたスキルに長けた人物を「パワーファシリテーター」と呼び、そのための必要な要素として、次の5つを掲げた。

 

 

 

① 議論の全体構造をデザインできる

② 議論にアンテナを張り、問いが立てられる

③ 適切にグラフィックを使いこなせる

④ 意見を整理し、的確な意思決定ができる

⑤ 議論のスタックから抜け出せる

 

 

今回のセミナーでは、時間の関係上、①②について具体的な説明をしていただいた。

 

まず「①議論の全体構造をデザインできる」ためには、5つの議論タイプ「Spread(発散)Solve(解明)Select(選択)Set(定義)Share(共有)」があることを認識しておくことが重要だという。

 

この「5つのS」を議論の目的に合わせて、自由に組み合わせ議論を設計していくことで、最終ゴールに辿りつくための効果的な流れが期待できる。

 

 

 

 

ファシリテーターが意識したい「4本のアンテナ」

 

また、「②議論にアンテナを張り、問いが立てられる」点については、ファシリテーターとして次の「4本のアンテナ」を常に張っておくことが必要だ。

 

 

1) (議論が)ズレていないか?

2) 理解できているか?

3) どう拡げていくか?

4) どこを深堀りするか?

 

このような視点で議論に参加していると、議論内容が横にそれたときや、暴論や極論が出てきたとき、スムーズな軌道修正が可能になる。さらに、ひとつひとつの意見を深めるための問いかけを立てる際、非常に役立つとのことだった。

 

「相手から良い情報を引き出すためには、いい質問をすることが大切です。常に“4本のアンテナ”を意識しながら議論を進めること、そして、出てきた意見の“切り口”や“レベル感”の違いに気をつけることも重要なポイントです」と楠本氏は指摘する。

 

セミナー中は、これまで社内の議論にどのように参加してきたかを振り返る個人ワークや、「社員のモチベーションを上げるため何を優先すべきか?」という会議でどのようなアジェンダを作成し進めていくのかについてグループトークが行われた。ファシリテーションを会得するためのさまざまな工夫に、どのグループも熱心に取り組み充実した発表になった。

 

 

 

 

 

セミナーを終えて

 

会社の生産性を上げるための手段として、4時間たっぷり学んだファシリテーションセミナー。当日の参加者からは、「すぐに実践できそうなことが多かった。話の進め方など意識してやっていけそう」「管理職として打合せ時に有用と感じた」など、自社でさっそく実践してみようという積極的な意見も聞こえた。

 

「今日の資料の必要個所を選んで見える所に貼ってください。ファシリテーションは実践あるのみです」と最後にアドバイスをくれた楠本氏。今回の受講をきっかけに1人でも多くの有能なファシリテーターが、各社で育つことを期待したい。

 

 

 

 

 

<人材育成委員会担当>

一般社団法人 日本アパレル・ファッション産業協会 事務局:川名

 

<人材育成委員会担当>

アパレル・ファッションコンソーシアム

一般社団法人 日本アパレル・ファッション産業協会 事務局:川田・川名

アデコ株式会社 担当:町田

 

※本事業は(公財)東京しごと財団より委託を受け、アパレル・ファッションコンソーシアムが運営しています。

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